レイ・チェンとストラディヴァリウス [クラシック王子たち]
もうすこし、新刊「新世代のクラシック王子たち」の話題を続けます。
表紙の写真の4人のうち(裏表紙には15組いるんですが)のひとりが
ヴァイオリニストのレイ・チェン。台湾生まれのオーストラリア育ち、
現在はアメリカ在住です(フィラデルフィア)。
長野オリンピックに8歳のとき関連イベントで初来日、
その後ソロアーティストとなり何度か日本公演を行っている彼は、
「ドラえもん」で育ち、日本食大好きな青年です。
ステージに立つと、すがすがしくも美しい旋律を奏でます。
同じアジア人だということもあるからか、親しみやすさを
感じるのですが、インタビュー時もとてもフランクでした。
「今、バイオリンをふたつ使っているんだ」
といってヴァイオリンケースをパカっとあけて見せてくれました。
「ひとつは割と最近作られたもの。もうひとつはストラドだよ。
どっちがどっちかわかる?」
なんて聞いてきました。
ストラド、そう億の値の付く名器です。
彼は日本の団体からストラディヴァリウスを貸与されているのです。
素人の私にはまったくどちらがどちらかわかりません(NHKで
この名器の特集番組がありましたが、音楽家でも音の違いが
だれでもわかるわけではありませんでした)。
なんとなく、見た目が古い感じのものがそうかなと思い、
あてずっぽうで言ったら、当たりましたが・・・。
何かあったら大変!と私はヒヤヒヤでしたが、
レイはもちろんニコニコ笑って見ていました。
さて、この写真のどちらがストラディヴァリウスでしょうか???
*写真は2点とも(C)Tom Miyagawa Coulton
表紙の写真の4人のうち(裏表紙には15組いるんですが)のひとりが
ヴァイオリニストのレイ・チェン。台湾生まれのオーストラリア育ち、
現在はアメリカ在住です(フィラデルフィア)。
長野オリンピックに8歳のとき関連イベントで初来日、
その後ソロアーティストとなり何度か日本公演を行っている彼は、
「ドラえもん」で育ち、日本食大好きな青年です。
ステージに立つと、すがすがしくも美しい旋律を奏でます。
同じアジア人だということもあるからか、親しみやすさを
感じるのですが、インタビュー時もとてもフランクでした。
「今、バイオリンをふたつ使っているんだ」
といってヴァイオリンケースをパカっとあけて見せてくれました。
「ひとつは割と最近作られたもの。もうひとつはストラドだよ。
どっちがどっちかわかる?」
なんて聞いてきました。
ストラド、そう億の値の付く名器です。
彼は日本の団体からストラディヴァリウスを貸与されているのです。
素人の私にはまったくどちらがどちらかわかりません(NHKで
この名器の特集番組がありましたが、音楽家でも音の違いが
だれでもわかるわけではありませんでした)。
なんとなく、見た目が古い感じのものがそうかなと思い、
あてずっぽうで言ったら、当たりましたが・・・。
何かあったら大変!と私はヒヤヒヤでしたが、
レイはもちろんニコニコ笑って見ていました。
さて、この写真のどちらがストラディヴァリウスでしょうか???
*写真は2点とも(C)Tom Miyagawa Coulton
新刊とフランチェスコ・トリスターノ [クラシック王子たち]
今月下旬(20日店頭並び予定)、新刊が発売されます。
初めてのクラシック音楽のアーティストについての単行本で
『新世代のクラシック王子たち』といいます。
数年前までクラシックのコンサートにはほとんど足を運ぶことの
なかった私ですが、フランチェスコ・トリスターノというアーティストに出会って
俄然興味が出たのです。
というのは彼は、クラシックのピアニストではありますが、
テクノ、エレクトロの世界でも活躍していて、テクノの名曲を
ピアノ1台で演奏してみせるということを、クラシックのリサイタル会場で
バッハの曲とともに弾いて私を驚かせました。
それはそもそも「クラシックとテクノを行き来するアーティスト」といった
キャッチコピーの書かれた1枚のチラシを目にしたからでした。
実際、私としては原曲のテクノ曲よりも、ピアノにアレンジして
弾いた曲の方にぐっとひきつけられてしまい、即座に大ファンになりました。
しかも超美形。この人は何者?みたいな感じでした。
(C)トム・宮川コールトン
日本びいきの彼はその後年に複数回来日公演を行うこともあり
クラシックのリサイタルだけでなく、深夜のクラブでDJスタイルで
プレイしたりもして、これがまた魅力的だったのです。
これをきっかけに、最近のクラシックアーティストというのはどういう人たち
なんだろう???と関心を持つようになり、あれこれ調べると次々に
興味深い情報が出てきました。そして取材期間を定め、その間に来日予定が
ある人でアポが取れた人たちを取材して回りました。
そもそもクラシックの予備知識が非常に乏しい私でしたが、招聘元の方に
「私のような初心者でもすぐに魅了されてしまう若いアーティストを取材したい」
と説明し、ご協力いただきました。
これから数回、この単行本とアーティストのお話をここでしていきたいと思います。
初めてのクラシック音楽のアーティストについての単行本で
『新世代のクラシック王子たち』といいます。
数年前までクラシックのコンサートにはほとんど足を運ぶことの
なかった私ですが、フランチェスコ・トリスターノというアーティストに出会って
俄然興味が出たのです。
というのは彼は、クラシックのピアニストではありますが、
テクノ、エレクトロの世界でも活躍していて、テクノの名曲を
ピアノ1台で演奏してみせるということを、クラシックのリサイタル会場で
バッハの曲とともに弾いて私を驚かせました。
それはそもそも「クラシックとテクノを行き来するアーティスト」といった
キャッチコピーの書かれた1枚のチラシを目にしたからでした。
実際、私としては原曲のテクノ曲よりも、ピアノにアレンジして
弾いた曲の方にぐっとひきつけられてしまい、即座に大ファンになりました。
しかも超美形。この人は何者?みたいな感じでした。
(C)トム・宮川コールトン
日本びいきの彼はその後年に複数回来日公演を行うこともあり
クラシックのリサイタルだけでなく、深夜のクラブでDJスタイルで
プレイしたりもして、これがまた魅力的だったのです。
これをきっかけに、最近のクラシックアーティストというのはどういう人たち
なんだろう???と関心を持つようになり、あれこれ調べると次々に
興味深い情報が出てきました。そして取材期間を定め、その間に来日予定が
ある人でアポが取れた人たちを取材して回りました。
そもそもクラシックの予備知識が非常に乏しい私でしたが、招聘元の方に
「私のような初心者でもすぐに魅了されてしまう若いアーティストを取材したい」
と説明し、ご協力いただきました。
これから数回、この単行本とアーティストのお話をここでしていきたいと思います。
ネマニャ。 [クラシック王子たち]
ごぶさたしています。
最後の更新からひと月もたってしまいました。
しかも今回は英国ネタでも、猫ネタでもありません。
ご紹介するのは、ネマニャというヴァイオリニスト。
名前の響きはちょっぴり猫っぽいでしょうか。
実は私はこの1年かけて、いつもとは毛色の違う本をつくっていました。
若手クラシック音楽家のインタビュー集です。
最近のクラシック音楽家は、私の固定観念を覆してくれる人が
多く、興味を惹かれて数年前からぽつぽつコンサートに行き始めました。
そうしているうちに、ユニークで、見ても聴いても美しい音楽家を
集めた本をつくりたくなってしまったのです。
本に登場する音楽家のひとり、ネマニャ・ラドゥロヴィチ。
セルビア出身の28歳のヴァイオリニストです。
まず風貌のインパクトが強烈。
黒い長髪、ゴス・ファッション。でも奏でる音は繊細かつダイナミック。
悪魔と天使の顔を持つ、なんてことも言われます。
ユーゴスラビアの内戦のさなか、ヴァイオリンを始めて、
パリへ移住して本格的に勉強し、プロデビューした青年です。
ソロでのリサイタルも良いのですが、仲間とつくった弦楽グループの
公演が今年ありましたが、
クラシック曲、民族音楽、映画音楽などもプログラムに盛り込まれ、
幅広い音楽ファンにアピールしました。
しかも、途中でグループ全員(大きなチェロも、コントラバスも)が
客席に降りてきて、ABBAのナンバーを歩きながら演奏。
この衣装は、男性用スカート!これでステージに立ちます。
ぜひ機会があったら次の日本公演を見に行ってください。
また、彼のキャラクターもとても興味深いものがあるので、
12月に発売予定のインタビュー集を手にしてみてくださいね。
タイトルは今のところ「新世代のクラシック王子たち」になる予定。
*写真は2点とも、(C)Yukiko Koshima
最後の更新からひと月もたってしまいました。
しかも今回は英国ネタでも、猫ネタでもありません。
ご紹介するのは、ネマニャというヴァイオリニスト。
名前の響きはちょっぴり猫っぽいでしょうか。
実は私はこの1年かけて、いつもとは毛色の違う本をつくっていました。
若手クラシック音楽家のインタビュー集です。
最近のクラシック音楽家は、私の固定観念を覆してくれる人が
多く、興味を惹かれて数年前からぽつぽつコンサートに行き始めました。
そうしているうちに、ユニークで、見ても聴いても美しい音楽家を
集めた本をつくりたくなってしまったのです。
本に登場する音楽家のひとり、ネマニャ・ラドゥロヴィチ。
セルビア出身の28歳のヴァイオリニストです。
まず風貌のインパクトが強烈。
黒い長髪、ゴス・ファッション。でも奏でる音は繊細かつダイナミック。
悪魔と天使の顔を持つ、なんてことも言われます。
ユーゴスラビアの内戦のさなか、ヴァイオリンを始めて、
パリへ移住して本格的に勉強し、プロデビューした青年です。
ソロでのリサイタルも良いのですが、仲間とつくった弦楽グループの
公演が今年ありましたが、
クラシック曲、民族音楽、映画音楽などもプログラムに盛り込まれ、
幅広い音楽ファンにアピールしました。
しかも、途中でグループ全員(大きなチェロも、コントラバスも)が
客席に降りてきて、ABBAのナンバーを歩きながら演奏。
この衣装は、男性用スカート!これでステージに立ちます。
ぜひ機会があったら次の日本公演を見に行ってください。
また、彼のキャラクターもとても興味深いものがあるので、
12月に発売予定のインタビュー集を手にしてみてくださいね。
タイトルは今のところ「新世代のクラシック王子たち」になる予定。
*写真は2点とも、(C)Yukiko Koshima